• 自費出版とは
  • 出版業界の実体
  • 努力している自費出版社(文芸社・幻冬舎)
  • 最大手出版社の、自費出版への取り組み
  • 要注意の出版社
  • 総 括

自費出版とは

作家になるには大きく分けて3つの方法があります。ひとつはいわゆる「持ち込み」をすること、そして「文学賞への投稿」、最後のひとつは自費出版することです。
どの方法が有効かといえば、間違いなく自費出版することです。それは、出版社はその商法からいって、リスクを取れない構造にあるからなのです。持ち込んだ作品が敏腕編集者の目にとまり、ベストセラー作家へのスターダムを駆け上がる…というのは映画の世界のお話であり、現実には持ち込みから作家が生まれることはほぼないと考えた方が良いでしょう。
そもそも作家という分類の職業に属せる人間は人口のほんの数%程度しかいないのです。
雑誌に寄稿している人を含めたらもっと増えるでしょうが、それは「ライター」であって、作家ではありません。
作家を名乗ったとしてもそれだけで食べて行けるほどの収入があるかどうかは別です。世の中には作家だけでは食べて行けず、サラリーマンをやりながらなど兼業作家もいます。

実際、作家の収入とはどこからでるのでしょうか。
雑誌などに原稿を書いたときの原稿料もありますが、書籍の売り上げに応じて支払われる印税(いんぜい)のほうが、一般的に有名ではないでしょうか。印税は、書籍の定価の5%~10%が相場となっています。パーセンテージは、著者と出版社との契約ごとに決まります。
作家のネームバリューによって印税は変わってきます。例えば村上春樹のような大御所となると出版するだけでヒット作を…悪く言えば名前だけで売れるとわかっているような作家だと自然と印税率もあがってきます。
たとえば2007年のベストセラー『女性の品格 装いから生き方まで(定価756円)』は250万部売れたそうですが、印税5%だったとしても

756円 × 250万部 × 5% = 9450万円

という計算になります。





しかしいきなり自費出版と言われると、ハードルが高く感じるのも事実です。自分でお金を払って出版するわけですし。
自費出版は、まとまったお金が必要になります。
すぐにデビューできるかわりにそれなりの金額がかかりますから、手持ちの少ない人は気軽にチャレンジはできないでしょう。
(なかには異常に安いところもあるようですが、詐欺だったり会社が倒産するなどのトラブルの可能性もあるので気をつけてください)

もしこの文章を読んでいる方で作家を志しているならば、おそらくは文学賞への投稿を続けているでしょう。持ち込みを受け付けていない会社がほとんどですから。
ですがここで別の選択肢として「自費出版」をいれておくと、後々のモチベーションへと繋がってくるかと思います。
文学賞は文字数の制限やテーマなど、自分が本当に書きたいものとの差異がどうしてもでてきますが、自費出版であるなら編集者次第では自分が本当に創りたい作品を生むことが可能です。
自らの『表現したい気持ち』とうまく折り合いをつけることが、長く執筆を続けるコツだと思います。
ベストセラー作家になるのは容易ではありませんが、宝くじを買うのと違って実力で勝負でき、栄光の場所がある職業といえます。

では次の項目から、出版社の商法とは? 自費出版とは? 次のページからは、それがどういうことか、詳しく解説します。

次へ

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6